「あしおとの輪」オリパラ教育推進事業学校公演
さてさて、先日とある小学校で「あしおとの輪/オンライン配信&リアル体験」を開催しました!
コロナの感染拡大が懸念される中でしたので、実施にあたり、双方の意思確認をきちんと行いました。「万全の対策をとることで、子どもたちに楽しい体験をさせてあげたい」という学校さんのご意志をいただき、私たちも安心して挑むことができ、体育館ライブと各教室へのオンライン配信のハイブリッド型で開催いたしました。
オンライン配信とリアル体験のハイブリッド実施
まずは前日放課後に、体育館にて仕込みとテクニカルチェック。まずは担任の先生方にも体育館へ来ていただき、全教室で利用されるタブレットをオンラインに最適な状態に設定します。その後、送付済みのタップ板などの梱包を解き、会場をつくり、オンライン上の音声・映像のチェックを行って仕込みは終了です。
最寄り駅でメッセンジャーたちと合流し、お弁当を買って前泊のホテルへ移動。今回は外食を避けましたが、買い物をしたり、道を歩いたりというなんてことのない時間がとても楽しいのです!メッセンジャーのうちひとりは宿泊公演の経験ありですが、もうひとりは初宿泊!ドキドキしますよね〜!遠路ひとりで初めての待ち合わせ駅まで来ることも冒険だったことと思います。ご飯の後、明日の流れを確認して21時には各自の部屋へ。
当日朝は疲労を回避してタクシー移動。今回のメッセンジャーであるあべっちは緊張気味、ジミーはテンション高く元気いっぱい。到着した朝の体育館は冷え切っており、氷のような床です。低音という見えない敵による機材トラブルも発生し、スタッフは到着後からてんてこまいで、修正作業をしていました。そんな中でも、体育館にはジミーの弾くピアノがポロポロと流れ、音楽に乗って舞うあべっちがいました。
年齢によって波長が違う
リハーサルを終えると午前の部の実施時刻となりました。
低学年のふわふわとした可愛いエネルギーを受けとめているメッセンジャーのふたり。優しさの波長が合うのだろうなあ。ワークショップでの直接的なやり取りはもちろん起きているのですが、目には見えない、具体的ではない交流が、所々で生まれているようでした。
校長先生とご一緒に給食をいただいて、午後の部は高学年生でした。
高学年生のエネルギーは、低学年生とは別種、もっと強くてあふれんばかりの勢いがあって、自己主張もくっきりとしています。子どもが、こんなふうに思い切り自分を出せる状態でいることはとても喜ばしいと感じます。出演者もありったけのエネルギーで相対していくのですが、いや〜、毎日このエネルギーを受けとめている先生というお仕事は大変ですね!
ひとりひとりを尊重するための場づくり
タップダンスは、足を踏み鳴らすという原初的な表現が元にあるために、エネルギーを表しやすく、ある意味では暴力的にもなり得ます。過去には大人数で盛り上がり音量が大きすぎたりしたこともあり、その辺りはなるべく予測して、簡易タップシューズ”おとたび”の数など、さまざまなバランスを見てコントロールさせていただいております。
これまでの経験値から想定できることは全投入させていただき、さらに今回の全校公演により、男女比や、年齢の分け方、メニュー想定の細やな方向性など、演出チームにとっては、今後への示唆にとんだ現場となりました。
まだ、全てを吸収し優しい波長の低学年、自己主張の始まる激しさを持て余すような強さのある高学年、今回は分けての開催でしたが、さまざまな波動を持つ人を混在させた方が、豊かな体験につながるのかもしれません。より繊細なメッセンジャーの存在があることで、私たちはそのようなことに気づかされます。
メッセンジャー=ひとりひとりの違いを尊重したまま優しく包括する世界のつくり方を伝えてくれる人たち
私たちはそのように彼らの存在を定義しています。
学校のICT化
まだまだ、オンラインが導入されているとは言い難い状況の学校さんで、今回は、あしおとでつながろうプロジェクトが機材一式持ち込んでハイブリッド型体験イベントを開催しました。いずれ、小学校のICT化が進むことで、コミュニケーションの細やかさというのも変わっていくように感じています。オンライン体験が、リアル体験に劣るわけではないのです。リアル体験の場作りを私たちが数年かけて丁寧にしてきたように、オンライン参加の場作りもまた、みんなで試行錯誤しながら場を重ね、つくっていく必要があるのだと感じました。
コロナによりもたらされたオンライン元年において、個人のスマホ普及率とは裏腹に、オンライン体験に対して、<学校という環境で起こりやすいケース> <福祉施設という環境で起こりやすいケース>があり、それらは経験値となり、関わった方々の今後のイベントにも反映されていくことでしょう!
詳細は映像にまとめてご紹介する予定です。またお知らせいたしますね!
ご尽力いただきました、関係者の皆様に、深く感謝申し上げます!!